──人間なんてちっぽけな存在、人間同士が醜く争うなんて馬鹿馬鹿しいと思わないかな?──
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(※本館「Blast Burn!」の小説をご覧になっている方推奨です)
一方此方は違った展開が起きていた。
(慌てたら負ける、慌てちゃいけない──)
飛び出したは良いものの、お互いすぐには突っ込まず、ある程度の距離感を保って静止。片方が右へずれればもう片方も右へずれるといった様子である。消極的なのはお互いに様子見を始めたからか。ユウダイとしてはてっきりホーンが先に突っ込んで来るのだと思っていたので予想外の状況だった。しかしそういう時こそ慌ててはいけない。離れ技があるからと言って無闇に放つのは危険という判断をユウダイは出していた。例え撃ったとしても、その瞬間は技を出す自身が無防備になる。ホーンの速度を考えればその隙を突かれてもおかしくないのだ。
(どうしよう──このままじゃ)
先に焦り始めたのはやはりホーンの方だった。何しろ本当のバトルはこれが初めてなのだ。遊び感覚でホイホイ決められる程単純ではない。考えは無い訳ではなかったが、自分から突っ込むべきか相手が突っ込んで来るのを待つべきかの判断がまだ出来ないのだ。経験の差が、二人の状況をじわじわと変えていく。
「!? まだ行っちゃ──」
ガーリィが叫んだ束の間、ホーンは見切り発車した。居ても立っても居られなくなったのか、先に“ころがる”を発動させ、ユウダイ目掛けて突っ込んでいく。
今がチャンス、そう思ったのはユウダイ。目にも留まらぬ速さとはいえ、加速するまでは十分な距離を取らなければならないのが“ころがる”の特徴だ。今二人の距離は然程無い。つまりこの距離で突っ込まれても対応出来る──決心したユウダイは後ろ足を踏ん張って立ち上がり、突っ込んできた岩塊──ホーンを、がっしりと受け止めたのだ。
「おぉっ!」
身体を張った戦いに思わず観客から感嘆符が漏れる。思わぬところで回転力を失ったホーンは、引っくり返ったままユウダイに掴まれ、そのまま宙へと放り投げられる。そしてユウダイは更なる追撃を放った。
「いっけぇぇ!」
青白い光──“れいとうビーム”が、宙に投げ出されたホーンにぶつかる。瞬間、ホーンの全身は氷付けになった。そしてそのまま勢い良く落下。氷が割れると共にホーンは背中から落ち、一瞬呼吸が出来なくなる程のダメージを受けた。がはっ、と彼の大きな口から漏れる。
「ホーン!」
ガーリィの声に呼応した訳ではないが、何とか体勢を元に戻して首をブルブルと振って正気に戻る。再度ユウダイを見るも、今の攻撃に心が怯んでしまった。余りに大きいユウダイの影に、彼は恐れすら感じていたのだった。
(うぅ……)
(慌てたら負ける、慌てちゃいけない──)
飛び出したは良いものの、お互いすぐには突っ込まず、ある程度の距離感を保って静止。片方が右へずれればもう片方も右へずれるといった様子である。消極的なのはお互いに様子見を始めたからか。ユウダイとしてはてっきりホーンが先に突っ込んで来るのだと思っていたので予想外の状況だった。しかしそういう時こそ慌ててはいけない。離れ技があるからと言って無闇に放つのは危険という判断をユウダイは出していた。例え撃ったとしても、その瞬間は技を出す自身が無防備になる。ホーンの速度を考えればその隙を突かれてもおかしくないのだ。
(どうしよう──このままじゃ)
先に焦り始めたのはやはりホーンの方だった。何しろ本当のバトルはこれが初めてなのだ。遊び感覚でホイホイ決められる程単純ではない。考えは無い訳ではなかったが、自分から突っ込むべきか相手が突っ込んで来るのを待つべきかの判断がまだ出来ないのだ。経験の差が、二人の状況をじわじわと変えていく。
「!? まだ行っちゃ──」
ガーリィが叫んだ束の間、ホーンは見切り発車した。居ても立っても居られなくなったのか、先に“ころがる”を発動させ、ユウダイ目掛けて突っ込んでいく。
今がチャンス、そう思ったのはユウダイ。目にも留まらぬ速さとはいえ、加速するまでは十分な距離を取らなければならないのが“ころがる”の特徴だ。今二人の距離は然程無い。つまりこの距離で突っ込まれても対応出来る──決心したユウダイは後ろ足を踏ん張って立ち上がり、突っ込んできた岩塊──ホーンを、がっしりと受け止めたのだ。
「おぉっ!」
身体を張った戦いに思わず観客から感嘆符が漏れる。思わぬところで回転力を失ったホーンは、引っくり返ったままユウダイに掴まれ、そのまま宙へと放り投げられる。そしてユウダイは更なる追撃を放った。
「いっけぇぇ!」
青白い光──“れいとうビーム”が、宙に投げ出されたホーンにぶつかる。瞬間、ホーンの全身は氷付けになった。そしてそのまま勢い良く落下。氷が割れると共にホーンは背中から落ち、一瞬呼吸が出来なくなる程のダメージを受けた。がはっ、と彼の大きな口から漏れる。
「ホーン!」
ガーリィの声に呼応した訳ではないが、何とか体勢を元に戻して首をブルブルと振って正気に戻る。再度ユウダイを見るも、今の攻撃に心が怯んでしまった。余りに大きいユウダイの影に、彼は恐れすら感じていたのだった。
(うぅ……)
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プロフィール
HN:
餅 雅李音(ガーリィ)
年齢:
35
HP:
性別:
男性
誕生日:
1989/06/07
職業:
大学院生
趣味:
ポケモン、恐竜、将棋、麻雀、 絵描き、小説書き (※創作全般に興味あり)
自己紹介:
ひたすら Going my way な道産子で関東圏の古生物専攻大学院生。
日本で数少ない地学系統に入る為に1年を平気で棒に振るようなお馬鹿さん。
将来の夢は古生物学者兼小説家。
平凡な人生を嫌う、My pace な駄犬。最近ドラゴン。
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将来の夢は古生物学者兼小説家。
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